【第14回】インプロ 「伝える」を磨きあげる

こんにちは、ユッキーです。

今日は「インプロ 磨き上げる」というテーマでお話ししたいと思います。

今日のお話しする内容です。

  1. 磨き上げるってどういうこと?
  2. 「伝える」を磨き上げることのメリット
  3. 「伝える」を磨きあげる体験ができるインプロゲーム
  4. 「伝える」を磨き上げるときの注意点
  5. まとめ

1.磨き上げるってどういうこと?

一般的に言われる意味は大きく2つあります。

  1. 道具を利用して、物などの汚れをきれいにしたり、凸凹の表面を平らにすること
  2. 技術、技、能力などを向上させること

1の例で言えば、

床の汚れをブラシでこすったり、

ざらざらしている木材の表面をサンドペーパーでこすったり

外面的な(目で見て分かる)ものですね。

2の例で言えば、

英語の勉強をして英語が話せるようになったり

踊りの練習をして、人を感動させられる踊りができるようになるとか

内面的な(目で見えない)ものですね。

「伝える」を磨き上げると言うことは、

2の目で見えない内面的な能力を向上させると言うことになりますね。

2.「伝える」を磨き上げることのメリット?

「伝える」を磨き上げるとどのようなメリットがあるでしょう?

なんとなく想像できるかもしれませんが、挙げてみますね。

  1. 自分の表現力(身体、感情、文章など)が向上し、
  2. 自分の意見や想いが理解されやすくなり、
  3. 相手に伝わった時に自分の感情がプラスになる

分かりにくい伝え方をしていると、なかなか相手に理解されないものです。

また、伝えることに慣れていない場合や初めての人に伝える場合も同様に

上手く伝わらないことも多いものです。

そこで次の章で伝える力を試したり、訓練できるインプロゲームがありますので

ご紹介したいと思います。

これは実際私のワークショップでもよく取り入れています。

3.「伝える」を磨き上げる体験ができるインプロゲーム

  1. 職業当て
  2. 伝言

1.職業当て

やる内容はその名の通り職業を当てるゲームです。

1)登場人物

・表現する人が1人

・その他の人は表現する人の表現を観察して当てる人(何人でも大丈夫です)

 ※人数が多ければ、グループに分けて行います(4,5人程度)

2)やり方

 表現する人が言葉なしの身振り手振りでその職業の人がするであろう動きしていきます。

 表現するものは特に制限はありません。(動き、道具、材料、設備、備品、環境など)

 観察している人から正解が出たら終わりです。

3)やる上でのポイント

① 表現する人は、その職業のキーとなるもの(動作、道具、材料、設備、備品、環境など)を

組み合わせて、観察している人がすぐに当てられるように表現をしていきます。

なかなか正解が出ない場合は、新しい要素を入れるなど工夫していきましょう。

言葉がない分、何を表現しているのかはっきりさせていきましょう。

② 観察する人は、思いついたらどんどん発言していきましょう。

たとえ間違っていても、他の観察者にヒントを与えることにもなるので

考え込まず、発言しましょう。直感で大丈夫です。

重要なのは「誰が正解したか」ではなく、「チームで早く正解を出す」ことです。

③正解が出たら、1つ1つの動きを振り返るとよいでしょう。

この表現は分かりやすかった、分かりにくかったを確認することで

「○○のように伝えると伝わるんだな」

と言う納得感も得られます。

2.伝言

職業当てとにていますが、伝える内容あ異なります。

伝える内容は

「△△(場所)で、□□(動作)している」

 例えば、「風呂場で掃除をしている」

です。

1)登場人物

・5人前後のグループ(全員が表現者であり観察者です)

2)やり方

グループの中で順番を決めます。

1番目になった人は、伝える内容を決めます。(場所と動作)

1人目の人が表現する場所に立ち、

2人目の人は観客席側に立ちます。

3人目以降の人は、後ろを向いて、何も見ないようにします。

1人目の人が、言葉なしで30秒間で伝えたい内容のシーンを作ります。

2人目の人は、その表現を見て、伝えたい内容を推測します。

2人目の人が表現する場所に立ち、

表現が終わった人(1人目)と、3人目の人が観客席側に立ちます。

4人目以降の人は何も見ないようにします。

2人目の人が、言葉なしで30秒間で推測した伝えたい内容のシーンを作ります。

3人目の人は、その表現を見て、伝えたい内容を推測します。

これを最後の人が表現し終わるまで行います。

全員の表現が終わったら、表現した順番に横に一列に並びます。

最後に表現した人からさかのぼって、推測した伝えたい内容を発言していきます。

最後に1人目の人が答えを発言し手終わりです。

3)やる上でのポイント

内容が複雑だったり、人数が多くなると答えがズレやすくなります。

終わった後の振り返りをするようにしましょう。

なぜズレてしまったのか?

わかりにくかった表現はどこにあったのか?

いろいろ話し合っていると、

先ほどの職業当てと同様に

「○○のように伝えると伝わるんだな」

「△△のように伝えると伝わりにくいんだな」

と言うのが少しずつ理解できるようになってきます。

4.「伝える」を磨き上げる時の注意点

「伝える」を磨き上げることによって

伝える人の表現力が向上し、伝える人の意見や想いが相手に伝わりやすくなる

と言うお話をさせていただきました。

ここでの注意点は

  • 「伝える」は自分でコントロールできるが、
  • 「伝わる」は相手次第で、自分ではコントロールできないこと

言い換えると、

  • 自分の意見や想いを理解してもらう「伝える」方法は万人に通用するものはなく、
  • 伝える相手に合わせて、「伝える」を磨き上げる必要があること

「伝えた」から「伝わった」ではないと言うことです。

特に重要なことであれば、

相手に「伝わった」かどうかを確認する必要があるでしょう。

確認しないでそのまま進んでしまうと、

最悪の場合、重大な事件、事故、トラブルになるでしょう。

インプロのゲームの中では、振り返りという時間を取るようにしていますので

その確認のやり方は日常生活の参考にもなるでしょう。

日常生活はインプロのゲームと比較すると、複雑な内容が絡んでくることも多いですから

「伝える」を磨き上げていくことは、日常的に行っていくとよいでしょう。

5.まとめ

  1. 磨き上げると言うことは、目的を持った訓練によって、能力を上げていくこと
  2. 「伝える」を磨き上げることによって、得られる効果は、表現力が向上し、自分の意見や想いが伝える相手に伝わりやすくなることで、自分の感情がプラスに働くこと
  3. 「伝える」を磨き上げるインプロゲームとして、「職業当て」「伝言」がオススメ
  4. 「伝える」を磨き上げる時の注意点として、相手をコントロールしようとしないこと。コントロールできるのは自分だけと言う認識を持とう

いかがでしたか?

今回は今月開催したインプロワークショップで「伝言」をやった時に、

参加者の方との振り返りから得られた気づきかえら記事にしてみました。

その時は今年から毎月皆勤賞でご参加頂いている参加者と私の2人でした。

2人しかいないので、交代でやるのですが、

お互いに1回目だと伝わらないんですよね・・・

1回目を終わって、振り返って

「□□のところがもう少し詳しくなると分かりやすいですかね」

「場所が分かる動きがあると分かるかもです」

「最後のところの動きがよく分からなかったので、工夫した方がいいかも・・・」

のような感じで、毎ターンお互いにフィードバックし合って行くうちに

観ている側からでもだんだんイメージできるようになってきたんですね。

そして、3回目くらいでお互い答えがピタッと合いましたね。

その時に「伝える」って磨き上げられるんだなと

妙な納得感がありました。

ファシリテーターの立場ですが、参加者と同じ目線で楽しみながら学んでいます。

参加者にも恵まれていますね。

最後までお読み頂きましてありがとうございます。

また次回の記事でお会いしましょう!

ユッキー

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